関宿スケッチコンクール
 
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関宿スケッチ探訪

第2回関宿スケッチコンクールの上位入賞作品五点を、審査員講評とモチーフになった建物。町並みの背景とともに紹介します。


「あいづや前」

あいづや前

伝統の町並み代表する旅籠

名張市の自営業石川勉さんの「あいづや前」。おこわとそばの店「会津屋」が題材だ。「斜めに走る薄墨色の線が、雨の情景を的確に表現。説明的になりがちな視点を、味のあるタッチでアレンジした」と評価され、関宿スケッチ大賞に輝いた。
会津屋は江戸時代、関宿を代表する旅籠(はたご)の一つだった。「関で泊まるなら鶴屋か玉屋、まだも泊まるなら会津屋か」とうたわれた。1200年以上の歴史を持つ地蔵院の門前にあり、他の町屋とともに伝統的な町並みを構成する。
「老女のあだ討ち」で知られる「関の小万」が育った場でもある。九州・久留米藩城主有馬氏の家臣だった父をだまし討ちで失った母が、あだ討ちの旅の途中に関宿で娘を産んだ。その母も亡くして独りぼっちになった小万は、旅籠の夫婦に大切に育てられながら剣術修行に励み、ついに亀山城下で本懐を遂げたー。
小万は美人で気立てが良く、おかげで宿は大繁盛したらしい。こんなストーリーも創造しながら絵筆を走らせれば、さぞや楽しいことだろう。
(2006年12月2日 中日新聞 中勢版より)


「中町の町並み」

雨の日

延命寺山門は市の文化財

JR関駅前の歩道橋で国道1号線に渡り、関宿へ向かって数分、緩い上り坂を歩くと行き当たるのが「中町の町並み」。この辺りで描かれたのが、鈴鹿市の住職野田真章さんの「雨の日」だ。
次点の関宿まちなみ賞を受賞した。審議講評は「傘をさして歩く人物の点描が、時間的な空間を醸し出している」。遠ざかっていく人が雨の町並みと一体化し、秀逸な作品に仕上がっている。
作品の奥には、延命寺がちらりと顔をのぞかせている。山門近くにあった旧「川北本陣」の門を移築したもので、市文化財に指定されている。本陣とは参勤交代の大名や公家、公用の幕臣らが利用した格式の高い宿泊施設。関宿には、もう一つ「伊藤本陣」があった。
町並みに配慮した施設も、ちらほら。町屋風の意匠で1997年度に「県さわやかまちづくり賞」を受けた百五銀行関支店のほか、町屋の雰囲気を生かした喫茶店もある。題材の交差点は東西約1.8キロの関宿のほぼ中間。散策で疲れたら「ちょっとお茶」して、足を休ませるといいだろう。
(2006年12月3日 中日新聞 中勢版より)


「路 地」
路地
梁木に力強さとぬくもり

関宿スケッチコンクールで次点の「関宿まちなみ賞」を受賞した津市の絵画教室講師上村寿代さんの「路地」。間口が狭く、奥行きが長い町屋が東西に立ち並ぶ関宿には、南北方向の細い路地がたくさんある。「隣家どうしを支えあう梁(はり)木が、町並みのぬくもりと力強さを感じさせる」。上村さんの目の付け所は高く評価された。
関宿の特徴的な風景ともいえる路地。亀山市教育委員会まちなみ・文化財室の嶋村明彦室長によると、旧東海道より少し北に集中する寺社への参道としても機能している。作品奥にも、中世にこの地を治めた関氏ゆかりの「瑞光寺」が描かれている。「町屋裏の畑への通り道でもある。関宿の路地は、とても生活くさい空間なんです」と嶋村室長はいう。
右側の建物にも目を向けてほしい。二階の窓の上部が半円形。こうした洋館風の町屋が、関宿には2ヶ所残っている。いずれも明治後半から大正にかけ、手を加えられたものだという。込められた意図は分からないが、路地とともに町並みのアクセントとなっている。
(2006年12月7日 中日新聞 中勢版より)

 

「関 宿」

関宿

背景に雄大な鈴鹿の山並み

関宿の写真を撮るとして、多くの人がまず頭に浮かぶのがこの風景ではないだろうか。亀山市観光協会会長賞を受賞した四日市市の公務員小垣内学さんの作品は、その名もずばり「関宿」。「たしかなデッサン力で街道の魅力をよく表現し、歴史的な香りがする」との審査評だ。
ゆるいS字状に伸びる町並みの屈曲店に建つ展望施設「眺関亭」から、西を眺めた風景。町屋群に続き、地蔵院が強調気味に描かれている。亀山市教育委員会まちなみ・文化財室によると、関宿を認可した江戸幕府発行の朱印状は、宿場名を「関地蔵」としていた。東海道に面する地蔵院を中核にした町との認識を示すもので、作品は関宿の最も代表的な風景といえるかもしれない。
背景には雄大な鈴鹿の山並みがうっすら。かつて旅人は鈴鹿峠をやっとの思いで越え、またはこれからの峠越えに備え、英気を養った。
絵になる眺望を楽しめるこの展望施設は、住民参加のワークショップが一年間の検討を重ね、1998年に完成した。町屋の井戸などを復元した小公園「百六里庭」を併設する。
(2006年12月8日 中日新聞 中勢版より)


「お 寺」

お寺

関のシンボル元気な線で

「たねらいなく引かれた元気な線に大胆な色彩。描きたい気持ちが画面いっぱいに表れている」。高い評価で、関宿スケッチコンクール子どもの部で金賞を射止めた津市の小学校2年生小林遊人君の「お寺」は、関宿のシンボル的存在である地蔵院をテーマにしている。
多くの信仰を集めながら、宿場の発展を見つめてきた。寛永13(1700)年建立の本堂、建立年不詳の愛染堂。主要建築すべてが国の重要文化財だ。
創建年代ははっきりしないが、寺伝にはこうある。天平13(741)年、僧行基が大仏建立で知られる聖武天皇の使いで伊勢に向かう途中に関を訪れ、流行病に困っていた住民たちに自ら彫刻した地蔵菩薩(ぼさつ)像を授けた。霊験で病は鎮まり、感謝した住民たちはお堂を建てて像を安置したー。
伝承と関係あるのか、こんな俗謡がある。「関の地蔵に振袖着せて、奈良の大仏婿に取ろ」。東海道に面した開放的な境内には、長い歴史とロマンに触れようと、毎日多くの人が参拝している。
(2006年12月9日 中日新聞 中勢版より)

(中日新聞 亀山通信部・谷村卓哉が担当しました)

 
 
 
 
   

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