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第4回関宿スケッチコンクールによせて
早朝より、空を見上げては雲の流れを気にかけていましたが、ポツリ、ポツリと雨があたってきました。
優しい秋雨に煙る関宿の町並み。
午前8時過ぎに、受付会場を設置したのですが、すでに、イーゼルとスケッチブックを携えて、参加者が待っていらっしゃいました。
毎年のことながら、参加者の熱意に感動。
多くの方に支えられて、「第4回関宿スケッチコンクール」のスタートです。
空模様のほうも、小雨から徐々に曇り空に、変化してくれました。
地蔵院の境内は今年も人気のスポットで、多くの参加者が筆を走らせています。
町屋の軒先を借りて、小雨を避けながらも、一心不乱に描く人たち。
お寺の前では木版画に挑戦している方もみえました。
熱心に自分の表現を追及する姿は、道行く観光客や街の人々にも感動を与えたことでしょう。
午後からは、子どもたちの参加も多くなり、実行委員は受付の作業に忙しいという嬉しい悲鳴をあげました。
参加者数およそ140名。

しゃs審査員・実行委員記念写真
▲審査員・実行委員記念写真

今回も重要伝統的建造物群保存地区に選定された関宿の町並みをモチーフに、多くの力作が産まれました。
例年通り、審査の先生方は長考の末、各賞を選出されました。
作品展を通して、皆様にご覧いただけることを嬉しく思います。
このコンクールも今年で4回を数え、スケッチの街として、関宿が定着してきたように感じています。
助成をいただきました岡田文化財団をはじめ、亀山市、亀山市観光協会、亀山商工会議所、NPO東海道関宿等、ご協力いただきました関係者の皆様に心よりのお礼と感謝を申し上げます。

関宿スケッチコンクール実行委員会
代表  森 敏子


【審査員講評】

小原 喜夫 氏(版画家・四郷版画館館長・国画会会員)
関宿スケッチ大賞(南荘八さん)は、コンテの黒くて太い線が伸びやかだ。二階屋根から望む、町屋が地蔵院へつづく関の代表的な風景。構図をヨコにして奥行きと共に宿場の拡がりをも強調して、闊達な線と抑えた色調が今までにない個性で、新鮮であった。
関宿まちなみ賞(橋本美代子さん)は、地蔵院の境内を紫と黄緑、ブルーと色鮮やかに配した独自の視点の作品である。何よりも、今まで誰も描かなかった場所選びが成功した。関宿まちなみ賞(小垣内学さん)の、会津屋は今コンクールで人気のポイント。水墨画風の線で、屋根、格子、引き戸などの直線のフォルムを表現している。アクションペインティング風のしみや飛沫の処理は、白地に黒という東洋の美と相まって不思議なさわやかさを醸し出している。
子どもの部・金賞(清水美希さん)は、地蔵院の鐘楼を真正面から捉え、軒下を真っ赤に塗り、中心の蛙股(かえるまた)が赤鬼の鼻の様にもみえ、格子がむき出した歯にみえてきた。釣り鐘のみどり、茶の柱、屋根のグレイ。その色たちが楽しそうに歌い踊っている。

田島 健次 氏(洋画家・一水会常任委員)
秋雨煙る関宿の軒下にうごめくアーティストの姿。関宿スケッチ大賞の南さんは、闊達な線と色調で熟練者の片鱗を感じます。関宿まちなみ賞の橋本さんは誰も気づかない御堂の鐘を中心に色彩豊かな表現で構成。小垣内さんは、しっとりした関宿の味を水墨調のタッチで表現。亀山市観光協会長賞の石川さんは老舗の表通りに人物を配して重厚な画面にしています。
子どもの部では、清水美希さんが描きたいものを素直に表現した力強さで金賞。森陽香さんはサインペンを使い、のびやかな線と色でリズム感のある画面になりました。藤田さんは大胆な抽象的表現で独自性が出ました。真弓くんは丁寧な描き込みに好感が持てます。
総合的な観点としては、どの作品も紙一重の差で選者を悩ませました。しかし何よりも嬉しく思ったことは、天候不順にもめげずに日曜の一日を絵描き三昧に夢中で取り組んだであろう心意気が、どの作品にも滲み出ていることでした。

服部 泰彦 氏(NPO東海道関宿)
絵画には素人の私が、審査する基準は只一つ。「関宿の町並み」が好きで町並みの雰囲気を表現したいという意慾を感じることが出来るか、という一点です。
過去3回の審査でも、そこが他の審査の方々と違っていて、私の悩みでありました。そして、今年も同じでした。


【入賞・入選者一覧】

◆出品総数:137点 ●一般の部  88点 ●子どもの部  49点
   
  <一般の部>
  関宿スケッチ大賞 南   荘 八 (多気郡明和町) 「関宿」
  関宿まちなみ賞 小垣内  学 (四日市市) 「会津屋」
     〃 橋本 美代子 (四日市市) 「半鐘」
  亀山市観光協会長賞 石 川   勉 (名張市) 「遊快亭前にて」
  審査員特別賞 麻生 登志子 (鈴鹿市) 「関の町」
     〃 藤田 昌久 (津 市) 「瑞光寺」
     〃 藤墳 富弥 (愛知県名古屋市) 「関次郎」
       
 
秀作(10点)
  石坂 知子 (四日市市) 「雨の関宿」   豊田 陽男 (津 市) 「鶴屋脇本陣」
  今地 揚子 (津 市) 「あいづ屋」   中川 淳子 (四日市市) 「山石」
  鎌田  優  (鈴鹿市) 「山石さん」   生川 朋義 (津 市) 「坂の途中」
  黒江めぐみ (津 市) 「初めての関宿」   服部よし子 (四日市市) 「骨董屋の前で」
  澤田 京美 (津 市) 「雨の関町」   濱ア 重夫 (鈴鹿市) 「地蔵院の見える関宿」
       
 
入選(15点)
  伊藤   茂 (亀山市) 「お地蔵さん」   寺田 里美 (桑名市) 「会津屋」
  江口 美和 (亀山市) 「お堂からの関宿」   野崎 克也 (四日市市) 「休日の関」
  大柳 正邦 (伊賀市) 「雨の関宿(水彩)」   信國 庸夫 (津 市)

「関宿にて」

  草野 二郎 (桑名市) 「関町の地蔵堂」   八鳥ひさ子(三重郡菰野町) 「寺庭」
  多田 尚美 (四日市市) 「地蔵院から見た街」   福井   勝 (松阪市) 「関宿(店舗) 」
  田中邦子(愛知県春日井市) 「ふと見れば」   藤城 郁哉 (津 市) 「雨にうたえば」
  谷   倫子 (津 市) 「地蔵院にて」   松岡 麻紀 (津 市) 「雨あがり」
  近沢多賀子 (津 市) 「関宿にて」      
       
  <子どもの部>    
       
  金 賞 清水 美希 (三重郡菰野町・小学校2年) 「しょうろう」
  銀 賞 藤田 まみ (津市・小学校2年) 「ずいこうじ」
   〃 真弓 大芽 (鈴鹿市・小学校4年) 「雨降りのあいづや」
   〃 森 陽香 (桑名市・保育園年長) 「じぞうさん」
  銅 賞 小林智耶子 (鈴鹿市・幼稚園年長) (無題)
   〃 清水 陽斗 (三重郡菰野町・小学校4年) 「おそば屋さん」
   〃 清水 知佳 (鈴鹿市・中学校2年) 「ナガオ薬局」
   〃 古川 真優 (亀山市・小学校4年) 「あいづやと紅葉の木」
   〃 弓削 瑛嗣 (鈴鹿市・幼稚園年長) 「にじにじいろ」
  入選(10作品) 阿野 健人 (四日市市・保育園年中) 「かめがいたよ」
   〃 阿野 春樹 (四日市市・小学校4年) 「お地蔵様」
   〃 荒木帆乃香 (津市・小学校6年) 「関の町なみ」
   〃 井川 恵理 (亀山市・小学校3年) 「たぬきがちゅうもくあいずや」
   〃 今岡 滉貴 (亀山市・小学校3年) 「地ぞうさん雨あがったよ」
   〃 葛西 茜音 (亀山市・小学校4年) 「ナガオ薬局とお菓子屋さん」
   〃 小林 憲史 (鈴鹿市・高校1年) (無題)
   〃 寺田 優芽 (桑名市・小学校1年) 「あいづや」
   〃 村田さつき (亀山市・中学校3年) 「田中屋さんで雨宿の犬」
   〃 吉崎 海斗 (亀山市・小学校1年) 「地蔵院」