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第2回関宿スケッチコンクールによせて
10月1日(日)に行われました「第2回関宿スケッチコンクール」には雨にもかかわらず、110余名の方々のご参加をいただきました。
朝から雨具に身を包み、画材一式を濡れないよう大切に持参された参加者たちに実行委員一同、大感激いたしました。
雨にけむる関宿のまちなみ。
民家の軒先に座りスケッチブックに向かう参加者たちに、通りすがりの街の人も傘をさしかけて下さっていました。中には「どうぞお入りになって、お描き下さい」と部屋に上げていただき、お茶まで出して下さった街の方もみえたと、参加者から嬉しい報告もいただいています。
当日は関宿の数ヶ所で「関宿まちなみ町屋茶会」が開催されており、和服の女性が雨傘をさして街並みを行きかい、いっそう秋の関宿を風情ゆたかにしていました。
今年も近江八幡、名古屋など県外からの参加も多く、第2回目にしてこのコンクールがすでに多くの美術ファンに知られているように思います。
今年も優れた作品がたくさん寄せられ、審査員の先生方は長い時間、選考に悩んでみえました。
厳しい審査を経た素晴らしい作品の数々を、どうぞごゆっくりご鑑賞ください。
雨の日の関宿の魅力が存分に発揮された作品群に、きっと心がうばわれることと思います。
ご協賛をいただきました岡田文化財団をはじめ関係者のみなさま方、ご協力をいただきました各機関に心よりのお礼と感謝を申し上げます。

関宿スケッチコンクール実行委員会
代表  森 敏子


【審査員講評】

小原 喜夫 氏(版画家・四郷版画館館長・国画会)
あいにくの雨で、昨年に比べて出品数は大減少しましたが、その分意欲のある人が出品され、かなりのハイレベルのコンクールになりました。特に入選20点は厳選で、心を鬼にして選ばせていただきました。
「スケッチ大賞」は、そば屋の店先を傘をさした女性がさっそうと行き過ぎる光景。左上から右下へ斜めに走るウスズミ色の太い線が、どんよりとした雲間からおちてくる雨の情景を的確に表現している。
「まちなみ賞」の一点は路地の画。画面上に飛び走り交差する幾筋かの黒い直線が魅力的だ。黒いしみの様なマチエールの中にうすい青や赤を配し、心にくいアクセントとなっている。暗い雨の路地裏、黒い両サイドの町屋、その中に引っかいたような細くて白い線。それは天から降ってくる雨でもあり、作者のほとばしる情感かもしれない。
「まちなみ賞」のもう一点は、関宿を傘をさして一人さみしくいく姿。今迄そこにいたのに、もうあんなに遠ざかっていく。雨のまちと一体化したこの人は、いったい何を思って歩いていくのだろう。

田島 健次 氏(洋画家・一水会常任委員)
秋雨煙る関の宿。
地蔵院の床に這いつくばり、軒下の土間にうごめいて頑張っている絵かきの虫たち。これこそが「関宿スケッチコンクール」の心ではないか。そんな思いの第2回目でした。
上位入賞の6点はどれも甲乙つけがたく、できることなら6点とも大賞にしたい…。そんな悩みの審査会でした。なかでも石川さんと上村さんの作品は光っていました。関宿の魅力を独自性をもって描き出していること、日常のアート感覚が紙一枚の空間に滲みでていること…などが選考のポイントになりました。
子どもの部でも同じです。小林君の色と線のバランスには元気があふれていました。
雨にもめげず県外から参加された方々、時間一杯ギリギリまでこだわりつづけた方々、アートとはそんな道のりを含めた思考の営みなんですね。感動をありがとう。
2006年10月2日 記

服部 泰彦 氏(関宿保存会会長)
あの悪天候の中、百名をこえる人たちが参加されたことに、まず驚きました。集められた絵の一枚一枚を拝見しながら、宿場町に降る雨の表現の多様性に、さらに驚かされました。
私たちの社会がこんなにも多彩な個性の集まりであったことに、はじめて気づかされたと同時に、日常生活において、必ずしもひとりひとりの個性が尊重されていないなあ、と感じる一刻でした。

【入賞・入選者一覧】

◆参加者数:110名 ◆出品数: 99点 ●一般の部  88点 ●子どもの部  11点
   
  <一般の部>
  関宿スケッチ大賞 石川   勉  (名張市) 「あいづや前」
  関宿まちなみ賞 上村 寿代 (津 市) 「路 地」
     〃 野田 真章 (鈴鹿市) 「雨の日」
  亀山市観光協会長賞 小垣内 学 (四日市市) 「関 宿」
  審査員特別賞 南  荘八 (明和町) 「関宿会津屋」
     〃 中川 淳子 (四日市市) 「山石さん」
       
 
秀作(10点)
  麻生 美智子(鈴鹿市) 「山石さん」   橋本 正幸 (四日市市) 「道」
  麻生 登志子(鈴鹿市) 「白壁の家」   水原 恒士 (亀山市) 「関地蔵院」
  齋藤 隆雄 (鈴鹿市) 「雨の関宿」   後藤 邦夫 (鈴鹿市) 「雨の路地」
  豊田 陽男 (津 市) 「雨の関宿」   石坂 知子 (四日市市) 「雨の関宿」
  藤城 郁哉 (津 市) 「傘」   赤根 克信 (津 市) 「関宿で観た骨董屋さん」
       
 
入選(20点)
  渡瀬峰寿(渉二)(亀山市) 「関宿」   真川 あけみ(津 市) 「地蔵堂」
  山本 浩之 (桑名市) 「関宿中町」   草野 正弘 (大阪市) 「地蔵前」
  松本 郁代 (松阪市) 「夢のあと」   中尾 範子 (伊賀市) 「地蔵院より」
  前田 大伸 (四日市市) 「関の街並」   山下 正則 (津 市) 「雨の日のスケッチ」
  澤田 京美 (津 市) 「雨の関宿」   岩田 隆  (鈴鹿市) 「関宿」
  野崎 克也 (四日市市) 「関宿にて」   忠海 和代 (東員町) 「上から見た雨の町並み」
  堀越 栄子 (鈴鹿市) 「雨の関宿」   大澤 修二 (津 市) 「関の街並」
  仲  敬子 (四日市市) 「関宿 かじや」   服部 肇  (鈴鹿市) 「会津屋」
  長谷川 達吉(名古屋市) 「地蔵院」   飯田 道嗣 (津 市) 「関の街並」
  松岡 麻紀 (津 市) 「雨」   服部 よし子(四日市市) 「関郵便局」
       
  <子どもの部>    
       
  金 賞 小林 遊人 (津 市) 「お寺」
  銀 賞 真弓 大芽 (鈴鹿市) 「家族で来た関の町」
   〃 遠藤 瑞季 (菰野町) 「あかじぞう」
  銅 賞 尾崎 美和 (亀山市) じぞういんのにわ」
   〃 森  陽香 (桑名市) (無題)
   〃 村田 さつき(亀山市) (無題)
  入選(5作品) 清水 知佳 (鈴鹿市) (無題)
   〃 丸橋 史佳 (亀山市) (無題)
   〃 滝本 享美 (亀山市) 「志ら玉屋さん」
   〃 山内 優佳 (亀山市) 「あいづや」
   〃 藤本 純輝 (津 市) 「あいづ屋」